特定非営利活動法人オレンジハートリボン協会

いじめ問題

いじめの現状を知っていますか?

令和6年度、小・中・高・特別支援学校における、いじめの認知件数は732,568(前年度681,948件)、児童1,000人あたり57.9件(前年度53.3件)にもなり、いじめ防止対策推進法第28条第1項に規定する重大事態の発生件数は1,306件(前年度923件)ありました。いずれも、前年より増えて、3年連続増加で過去最多となっています。

いずれにしても、統計データの数字は氷山の一角であり、多くの子どもたちがいじめで辛い思いをしている現実があります。私たちは、社会として大人として、子どもたちを救うためにできることを考え行動しなくてはと思います。

いじめの認知件数は732,568件(小学校588,930件、中学校122,703件、高等学校17,611件、特別支援学校3,324件)。
いじめの重大事態の発生件数は81,306件(前年度923件)で42.1%増加し過去最多。
いじめを認知した学校数は29,001校。全学校数に占める割合は78.9%
1,000人当たりの認知件数は57.9件(前年度53.3件)。
暴力行為の発生件数は108,987件(前年度95,426件)、児童生徒1,000人当たりの発生件数は8.7件(前年度7.5件)。

小・中学校における長期欠席者数は493,440人(前年度460,648人)、そのうち不登校児童生徒数は346,482人(前年度299,048人)、在籍生徒に占める不登校生徒の割合は3.7%(前年度3.2%)。 高等学校における不登校児童生徒数は68,770人(前年度60,575人)、在籍生徒に占める不登校生徒の割合は2.4%(前年度2.0%)。 高等学校における中途退学者数46,238人(前年度43,401人)、在籍生徒数に対する中途退学者の割合1.5%(前年度1.4%)。

学校から報告のあった自殺した児童生徒数は397人(前年度411人)。

(※文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」令和6年10月31日より)
全国233カ所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は225,509件と過去最多でした。対前年度比+5.0%(10,666件の増加)となっています。心理的虐待に係る相談対応件数は225,509件と過去最多、警察等からの通告は116,649件(51.7%)と約半数を占めています。
(※厚生労働省「児童相談所での児童虐待相談対応件数」令和5年度より)
仲間はずれ、無視、陰口をされた経験がある児童は約9割、した経験がある児童も約9割にも及んでいます。いじめ問題に関する基本的認識は「深刻ないじめは、どの学校にも、ど のクラスにも、どの子どもにも起こりうる」としています。
(※文部科学省「小中学生への6年間のいじめの追跡調査」平成28年6月より)
インターネット上の人権侵害情報に関する人権侵犯事件の数は1,707件(前年から117件減少)。このうち、プライバシー侵害事案が635件、識別情報の摘示事案が475件、名誉毀損事案が329件となっており、これらの事案で全体の84%を占めています。
(※法務省「人権侵犯事件の状況について」令和6年度より)
児童・生徒からのSOSミニレターの受領通数は7,189件。相談内容は、体罰27件、虐待403件、いじめ2,305件、その他4,942件。
SOSミニレターを端緒とする受理件数は7,677件にもなります。
(※法務省:令和7年度「こどもの人権SOSミニレター」事業の実施内容より)

いじめの発見、相談、対応のほとんどが学校で行われている現状

子どもが、まず初めに相談するところは学校の担任教師になります。
いじめの加害者が存在すると思われる環境で相談することは、見つかったらもっとひどいことをされるのでは?と考え躊躇します。
仮に相談することが出来たとして、学校で解決できなかったとき、子どもは頼る場所がなくなってしまうのです。
真っ先に保護者に相談できれば良いのですが、子どもは保護者には心配をかけたくないと相談しないことが多く、頼ってきたときには問題が大きくなっている可能性があります。
最終的に保護者にも頼らなければ、より悪い事態へと進んでしまいます。
私たちはこの現状を止め、みんなで子どもたちを救う方法を考える必要があります。

いじめの態様

・冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる:56.9%
・軽くぶつかられたり、遊ぶふりをして叩かれたり、蹴られたりする:17.0%
・仲間はずれ、集団による無視をされる:10.6%
・嫌なことや恥ずかしいこと、危険な ことをされたり、させられたりする:10.4%
・金品を隠されたり、盗まれたり、壊されたり、捨てられたりする:4.7%
・ひどくぶつかられたり、叩かれたり、蹴られたりする:6.2%
・金品をたかられる:1.4%
・パソコンや携帯電話等で、ひぼう・中傷や嫌なことをされる:8.7%

いじめの状況について

小・中学校及び特別支援学校においては、「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が最も多く、続いて「軽くぶつかられたり、遊ぶふりをしてたたかれたり、蹴られたりする」が多い。

高等学校においては、「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が最も多く、続いて「パソコンや携帯電話等で、ひぼう・中傷や嫌なことをされる」が多くなっている。

いじめの認知件数が減少する中で、「パソコンや携帯電話等で、ひぼう・中傷や嫌なことをされる。」の件数は全体で24,678件で、引き続き増加傾向にある。(H26:7,898件、H27:9,187件、H28:10,779件、H29:12,632件、H30:16,334件、R元:17,924件、R2:18,870件、R3:21,900件、R4:23,920件)

小・中学校における不登校の状況

・いじめ:4,463件(1.3%)
・いじめを除く友人関係をめぐる問題:45,972件(13.3%)
・教職員との関係をめぐる問題:10,283件(3.0%)
・学業の不振:52,547件(15.2%)
・進路に係る不安:1,581件(0.8%)
・学校のきまり等をめぐる問題:6,845件(2.0%)
・転編入学、進級時の不適応:13,981件(4.0%)
・家庭の生活環境の急激な変化:24,952件(7.2%)
・親子の関わり方:42,970件(12.4%)
・家庭内の不和:3,483件(1.8%)
・生活リズムの乱れ:79,638件(23.0%)
・あそび、非行:11,622件(3.4%)
・無気力、不安:111,631件(32.2%)
・不安・抑うつ:80,192件(23.1%
・障害(疑い含む)に起因する特別な教育的支援の問題:24,130件(7.0%)
・個別の配慮(障害以外)の問題:22,967件(6.6%)
(※文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」令和6年10月31日より)

いじめ相談

当協会では、設立して5年ほど、メール等で個別にいじめ相談を受けておりましたが、専門知識ある人材による対応が難しくなり、現在は個別の相談を受けておりません。以下に、いじめ相談の窓口をご紹介いたします。
子供に対するいじめ相談
(一般社団法人ハートリボン協会)
Q&Aコミュニティによる相談(24時間)
→詳しくはこちら
24時間子供SOSダイヤル
(文部科学省)
TEL:0120-0-78310(24時間)
→詳しくはこちら
チャイルドライン TEL:0120-99-7777(毎日16時~21時/年末年始を除く)
→詳しくはこちら
子どもの人権110番
(法務省)
TEL:0120-007-110(平日8時30分~17時15分)
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インターネット人権相談受付窓口
(法務省)
メールで相談(24時間)
→詳しくはこちら
ヤング・テレホン・コーナー
(警視庁)
TEL:03-3580-4970(平日8時30分~20時/土日祝8時30分~17時/年末年始を除く)
→詳しくはこちら
東京都いじめ相談ホットライン
(東京都教育相談センター)
TEL:0120-53-8288(24時間)
→詳しくはこちら
SNS教育相談
(東京都教育委員会)
LINEで相談
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児童相談所虐待対応ダイヤル
(厚生労働省)
TEL:189、LINEで相談
→詳しくはこちら
いじめSOS
(NPO法人 ユース・ガーディアン)
メールで相談(24時間)
→詳しくはこちら
児童生徒本人が相談できる窓口一覧
(文部科学省)
電話・SNS・メール相談
→詳しくはこちら
各教育委員会相談窓口一覧
(文部科学省)
電話・SNS・メール相談
→詳しくはこちら
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